美容整形手術のメリット・デメリット
近年益々身近になってきた美容整形手術。
美しくなるためには、手術を受けないと手に入らないものもあります。
しかし術後の想像以上の痛みやダウンタイム(正常な生活に戻れるまでの時間)があることを、知ってから手術を受けて欲しいです。
また、傷口が感染したらどうなるのか、想像と違ったから戻せば良いと思っても2度と戻らない手術もあります。
美容整形外科で約7年間働いていたアラフォーナースが説明します。
切るフェイスリフトのメリット・デメリット
加齢とともに感じる皮膚のたるみ、しわ。
それを解消してくれるのが、フェイスリフト切開法と呼ばれる、顔のたるみやシワ取りの手術です。
皮膚を切開して行う手術で、メリットは1回の手術でしっかりと効果を感じられ、効果期間も長い事です。
デメリットは手術時間が長く、ダウンタイムも2〜4ヶ月位と長いです。
特に術後1〜2週間は腫れや内出血があるので外出は難しいので、買いだめしたり手術前に準備しておく事が必要です。
また、固定の包帯やテープなどできちんと傷口を保護することもとても大切です。
手術中の出血が髪に流れ込んでなかなか取れないのですが、術後2〜4日で固定の包帯やテープが取れるまでは洗髪もできないのです。
なので枕や寝具が汚れないように、タオルなどでカバーすることもオススメします。
傷口はこめかみから耳のラインと髪の生え際で目立ちにくい部分ではあります。
しかし髪をアップにしている人は傷口を隠しきれないので注意が必要です。
侵襲が高い手術なので、傷口の感染リスク、血腫、傷口の瘢痕、左右不対称、つっぱり、顔を動かしにくいなどの副作用をしっかりと理解し術後のフォローをしっかりと行ってくれる病院を選んでください。
余った皮膚は切除するので、失敗しても元に戻せないといったことも理解しておくことも重要です。
シリコンインプラントのリスク
次は、胸にシリコンインプラントを挿入する豊胸手術についてです。
現在、乳がんで乳房を切除した後に行う乳房再建でも保険適応でシリコンインプラントを使用することが増えています。
自家組織での乳房再建は、お腹のお肉や背中のお肉を胸まで持ってくる方法ですが、身体への負担もとても大きいものです。
なのでシリコンインプラントによる乳房再建は傷も少なく、手術時間やダウンタイムが短いのがメリットです。
デメリットは、シリコンインプラントを入れた所の感染です。
身体に異物を挿入するということは常に感染リスクがあるということです。
そして、メンテナンスが必要であるということです。
大体10年スパン位で入れ替えたり抜去したりする必要があるのです。
だんだんとシリコンインプラントに接している部分が硬くなる拘縮や、皮膚が薄くなってシリコンインプラントが露出してしまうことも考えられます。
もし拘縮や皮膚の引き攣れなどが起きてしまうと、シリコンインプラントを抜いたら元に戻るわけではないのです。
最悪、皮膚の壊死が起きてしまう危険性もあります。一度感染するとまた、そこにシリコンインプラントを入れるのはとても難しくなってきます。
また、豊胸に関しては年齢を重ねて胸が下垂していくのに、シリコンインプラントはそのままの位置にあり、乳首は下の方なのに丸みは上に残ったままというお年寄りの胸を何度か見たことがあります。
将来のことまで見据えて考える必要があり1回入れて終わりではない、ということです。
まとめ
ここまで厳しいことを言ってきましたが、私個人としては整形に賛成派です。
ただ、手術を受けてからこんなはずでなかったと後悔して欲しくないのです。
きちんとリスクを知ってから決断するのと、そうでないのでは雲泥の差があると思いますのでしっかりと医師と相談して決めて下さい。